食後の眠気
お腹がいっぱいになった後、急に眠くな
ることはないでしょうか。
胃腸が消化のために活発に動いていると
そちらに血液が集まるため、脳の血流量
は減少して、眠くなるのだとする説が
あります。
東洋医学では食後眠くなる症状を、食後
嗜眠(しょくごしみん)といい、胃気虚
証や脾気虚証を疑います。
つまり、脾胃(消化器系)が疲れていた
り、丈夫でなかったりする指標のひとつ
なのです。
胃痛や食欲不振などの、わかりやすい
自覚症状がなくとも、食後にいつも眠く
なって、つい横になってしまうという
ことがありましたら、胃腸に負担をかけ
ていなかったか、考えてみてください。
食べ過ぎ、飲み過ぎ、脂っこいもの、
消化の悪いもの、冷たい飲食物などの
摂り過ぎを控え、腹八分目にして胃腸の
負担を減らしてみましょう。
脾胃の“気”が充実してくるにつれて、
食後の眠気も解消するはずです。
また、食後すぐに布団に入ると、まだ
胃腸が活発に動いているため、眠りが
浅くなるといわれています。
睡眠時間は十分とっているはずなのに
疲れが取れづらいという方は、夕食を
軽めに済ませ、食後2~3時間ほど空け
てからお休みになると、熟睡しやすく、
疲れも取れやすいかもしれません。
脾胃は飲食物から“気”や“血”を生成する
臓腑です。
養生をして脾胃が丈夫になり、食後嗜眠
が解消されたあかつきには、全身にエネ
ルギーが充実し、脚や腕が軽くなり、
むくみがとれるなどの嬉しい変化もある
かもしれませんよ。
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