病後の回復力
いま、日本人の2人に1人が生涯に一度
はガンになるといわれています。
ご自身やご家族が、手術や放射線治療、
抗ガン剤治療などを受けられたという
経験をお持ちの方も、多いのではないで
しょうか。
ガンのほかにも、生きていれば様々な
病気や事故に遭遇する可能性があります。
病院での治療のあと、早期に回復される
方もいれば、傷の癒合や体力の回復が遅
く、入院が長期になってしまう方もいら
っしゃいます。
病気や事故の重篤度や、患者さんの年齢
が同じくらいでも、回復力には差があら
われるものです。
東洋医学では、病と闘うためのエネルギ
ーや早期に回復するための力を、“気”と
いいます。
気が充実していれば、もしものときも
命が助かったり、回復が早くなったり
すると考えられるのです。
気の充実度は、普段の生活習慣や、養生
の習慣の有無よって個人差が出ます。
・身体がいつもだるい
・なにもせず寝ていたい
・しゃべるのが億劫
・食欲がない
・身体が冷える
・カゼをひきやすい
・舌が白くむくみ、ふちに歯形がつく
このようなことはないでしょうか。
これらは、気が不足している徴候として
よくみられるもので、どなたにおかれま
しても、しっかり養生をして改善してい
ただきたい症状です。
とくに、これから入院や手術を控えてい
る方は、直前まで出来る限り気を補う
養生を続けてから治療に臨まれることを
お薦めいたします。
・睡眠を十分とる
・消化の良いものを、よく噛んで食べる
・雑穀類、キノコ類、イモ類、ネバネバ
食材などを取り入れる
・冷たいものやジャンクフードを避ける
・可能であれば少し身体を動かす
・好きなことをして過ごす
・温かくして過ごす
入院までの期間が短いときは、気血を
補う漢方薬がありますので、漢方薬局に
ご相談ください。
中国や韓国では、美容整形や歯科矯正で
出血をともなう手術を受けるときにも、
事前に漢方薬を服用して体調を整えたり
するそうです。
病後も引き続き養生を続けるとともに、
お身体の状況に合った漢方薬を服用して
早期の回復を助けることが出来ます。
漢方薬剤師をお尋ねください。
気を補う効果を持つツボがあり、鍼灸治
療でも気を補うことが出来ます。
病気による消耗度合いが強い場合は、ご
く軽い刺激で対応することになります。
また治療にプラスして、食事の内容が不
適切な場合は改めていただくことが必要
になります。
もしものときに、東洋医学にも出来る
ことがあります。
ぜひ覚えておいていただけたらと思い
ます。
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