頭脳労働と頭痛
一日中パソコンを操作しているような
お仕事に従事しておられる方も、多い
だろうと思います。
そのような方々にとって、首肩のコリや
眼精疲労などは、職業病といえるかもし
れませんね。
同時に、頭痛が頻繁に起こり、鎮痛薬を
飲みながらお仕事をしているという方も
多いのではないでしょうか。
病院に行くと、このようなケースの頭痛
は、血行不良が原因の筋緊張性頭痛か、
自律神経の不調が考えられる片頭痛、ま
たはこれらの混合タイプだと診断される
場合がほとんどであるようです。
筋緊張性頭痛は肩の運動や姿勢の改善、
お風呂で温めることなどが改善法になり
ます。
片頭痛は、痛みを誘発する恐れのある
食品を避けることや、規則正しい生活、
ストレスの解消などが対処法となります。
東洋医学的にみても、痛む場所や痛み方
によって、頭痛の原因はいろいろ考えら
れるのですが、特に、頭脳労働に従事し
ておられる方に多いのは、“気”の巡りが
失調する病理ではないかと思います。
陰陽の概念によると、気は“陽”に属して
おり、ただでさえ身体の上部に昇りやす
いものなのですが、頭脳労働によって
大脳皮質を使い過ぎていると、頭部に気
が偏って集まり、頭痛を発症させる可能
性があります。
頭が痛いとき、手や足の末端が冷たく
なってはいないでしょうか。
手足を温めて、頭に昇りすぎている気を
末端に誘導するのも対処法のひとつです。
ほかには、身体感覚に意識を向けるのも
効果的だと思います。
スポーツでなくとも、ひと駅ぶん歩く
だけでもいいですし、歌をうたうのも
良いですし、好きな匂いを嗅いだり、
美味しいものを食べたり、肌触りのいい
タオルに頬ずりしてみたりするのも良い
かと思います。
そのときに、なるべく頭を空っぽにして
身体の感覚に集中してみてください。
散歩のときも、仕事のことを考えたり、
過去の記憶を反芻しながら歩くのでは
なく、空気の温度や匂い、道の勾配、
咲いている花の色などを感じてみてくだ
さい。
食事のときは、スマホなどを見ながらで
はなく、味に集中してみてください。
論理的思考や感情に偏り過ぎていた脳の
バランスを、身体感覚のほうにスイッチ
できれば、気が順調に巡り、頭痛を防ぐ
ことができるかもしれません。
漠然としているかもしれませんが、
頭痛だけでなく、めまいや不眠などで
お悩みの方も、よかったら試してみて
ください。
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