アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎の治療を希望されて
鍼灸院を訪れる方もいらっしゃいます。
アトピー性皮膚炎はⅠ型アレルギーに
分類される疾患で、皮膚に炎症がおき、
かゆみを伴う発疹が現れます。
良くなったり悪くなったりを繰り返し、
かゆみのために、何度も掻いた皮膚が
硬く盛り上がって、かゆみが持続する
ようになるという悪循環もあります。
先進国や都市部に多く、10代以下では
10人に1人ほどの頻度で発症している
ようです。
乳児で発症する方もいれば、大人になっ
てから発症する方もおられます。
原因は不明ですが、遺伝的素因もあると
いわれています。
身体に合わない食事や、花粉、ダニ、
ハウスダスト、気候、ストレスなどに
よって悪化することがあります。
皮膚科では、皮膚を乾燥させないスキン
ケアや、皮膚を刺激しない入浴法などを
指導されることがあります。
また、ステロイド剤などが処方された際
には、我流ではなく、指示された方法で
しっかり塗ることが改善への近道である
といわれています。
鍼灸でアトピー性皮膚炎を治療するとき
は、問診や、舌や脈を診ることで原因を
考えていきます。
原因は熱邪や風邪、湿邪などのことが
ありますが、多くは、身体に”痰飲”と
いう余計な水分が停滞して熱を帯びて
いる状況があります。
”痰飲”を除去するために、祛湿のツボを
使ったり、脾胃のエネルギーを補って、
消化器系を元気にしていきます。
また、脾胃の不調の原因がストレスの
場合には、気の巡りを良くするツボも
加えていきます。
腸を元気にすると免疫系統が整いやすく
なるという、最新医学があります。
アレルギーは、全身的な疾患です。
症状のある個所だけではなく、生活習慣
や慢性的な疲労、ストレスなどにもぜひ
目を向けてみてください。
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